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民主化幻想―藤原帰一(東大教授)の限界

 萱野稔人は暴力装置としての国家権力にこだわっているようだ。

 昔(06年)にTBSラジオの番組で国際政治学者の藤原帰一(東京大学)が出演していた。

 話としてはイランの核開発について、アメリカが攻撃するどうかなのだが、あまりおもしろくはなかった。

 ただ、気になったのは「アメリカが思い違いをしているのは、民主化すれば機能する、アメリカの都合のいいように動かせると思っていることだ」という話だ。

 その問題では一般論として民主化=善=プラスになると考えているのが、アメリカではなく当の藤原じしんにあるのではないか? ということだ。

 今年の北京オリンピックについて、藤原帰一がそのころの朝日新聞の時評だかで、現中国政権のオリンピックについて支持しない旨書いていた。さらにチャン・イーモウがそのオリンピックの開会式を演出したことに対して失望したとも書いている。 
 
 そもそも中国の現政権じたいを(独裁政権だから)支持しないのか、そのあたりは読み取れないが、リアリストの藤原にしては変なことを書いているなと思う。
 
 民主化・民主主義という政体じたいは国民の普通選挙による政治がおこなわれているかどうかだと思うが、それにたいして過大に評価しすぎではないか? ということがある。
 
 民主化を達成すると、時によりポピュリズムやナショナリズムにより、好戦的な政権が出現する可能性はある。とくに中東やアフリカでイスラム原理主義が伸長しているし、イラクについてもフセイン政権時代はイスラム教が世俗化されていたので、さほど宗教的な縛りはおしつけられなかったが、今のイラクは宗教的な日常的抑圧があるという。

 ジャーナリストの田中宇も中国について似たようなことを書いていた。

 日本を不幸にする中国の民主化
 
中国に限らず、ロシアやイラクなど世界の多民族国家の多くは、リベラルな民主主義をやろうとすると、矛盾する各派の主張に収拾をつけられず、国内が混乱する。



 事実ソビエト崩壊後の旧ソ連を構成していた各民族共和国が独立するなか中央アジアのいくつかの国々では独裁的な政権が成立している。しかしアメリカはそれにはとくに問題視していないようだ(アメリカの軍事基地の関係もあり、そのあたりは昔も今も政治的力学で判断している)。

 アメリカがリベラルな民主主義を称揚していても、ドルを押し付けてくるグローバルな帝国であることは間違いない。お金のうえにたったうすっぺらなリベラル民主主義をいくら宣伝しても、多くの人はそのスタイルでは貧しくなるということを感じているのなら、ファッショ的、民族排外主義的な指導者や意見に巻き込まれてしまうのは当然だろう。
 
 アメリカの戦争(イラクやアフガン戦争)については批判的なようだが、アメリカのような新大陸でお金の論理と帝国主義政策で成立している国じたいの論理を肯定しているようでは、よその国に対する批判もアメリカ的な価値観に対する否定にしか見られない。それが藤原の限界である。

 
 
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